2025年の干支である乙巳。
十干の乙(きのと)と十二支の巳(み)を合わせて「きのとみ」と読む。
十干よりも十二支の方がはるかに知名度が高いのはなんでだろう?
十二支は動物で親しみやすいから…?
漢検準一級は「音読みで答えよ」と指示される場合がある。
「きのとみ」は訓読みなので、別の読みを答えなければならない。
乙巳の音読みは「イッシ」である。
乙の読みに「イツ」が存在するのを初めて知った。
他に「イツ」の読みで使う熟語は「乙夜(イツヤ)」があるらしい。
巳は「シ」とも読む。
上巳(じょうし)の節句、という用法がある。
上巳の節句とは桃の節句、つまり3月3日のひなまつりの意味である。
上巳という熟語の由来は中国にあるらしいのだが、詳細は長くなりそうなので割愛。
ひなまつりは日本では五大節句の一つ。
五大節句は上巳のほかに、1月7日の「人日(じんじつ)」、5月5日の「端午(たんご)」、7月7日の「七夕(しちせき)」、9月9日の「重陽(ちょうよう)」がある。
人日を打つときに人月と無意識に打っていた。
システム開発怖い。
乙巳について、壬申の乱や辛亥革命、甲子園のような用法がないかを調べてみたら、なんと「乙巳保護条約」というものが存在した。
120年前に日本と韓国で結ばれた条約とのこと。
また一つ知識のかけらを獲得した。
これで日常会話で、
A「今年の干支ってなんだっけ?」
B「乙巳(いっし)だよ、乙巳保護条約の乙巳。」
とキレのある返しができる。
私は絶対にやらないが、勇気ある人はこの返しをぜひ試してみてほしい。
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