13.乙巳

準1級


2025年の干支である乙巳。

十干の乙(きのと)と十二支の巳(み)を合わせて「きのとみ」と読む。



十干よりも十二支の方がはるかに知名度が高いのはなんでだろう?

十二支は動物で親しみやすいから…?





漢検準一級は「音読みで答えよ」と指示される場合がある。

「きのとみ」は訓読みなので、別の読みを答えなければならない。




乙巳の音読みは「イッシ」である。



乙の読みに「イツ」が存在するのを初めて知った。

他に「イツ」の読みで使う熟語は「乙夜(イツヤ)」があるらしい。





巳は「シ」とも読む。

上巳(じょうし)の節句、という用法がある。





上巳の節句とは桃の節句、つまり3月3日のひなまつりの意味である。

上巳という熟語の由来は中国にあるらしいのだが、詳細は長くなりそうなので割愛。




ひなまつりは日本では五大節句の一つ。

五大節句は上巳のほかに、1月7日の「人日(じんじつ)」、5月5日の「端午(たんご)」、7月7日の「七夕(しちせき)」、9月9日の「重陽(ちょうよう)」がある。




人日を打つときに人月と無意識に打っていた。

システム開発怖い。




乙巳について、壬申の乱や辛亥革命、甲子園のような用法がないかを調べてみたら、なんと「乙巳保護条約」というものが存在した。

120年前に日本と韓国で結ばれた条約とのこと。

また一つ知識のかけらを獲得した。





これで日常会話で、

A「今年の干支ってなんだっけ?」

B「乙巳(いっし)だよ、乙巳保護条約の乙巳。」

とキレのある返しができる。





私は絶対にやらないが、勇気ある人はこの返しをぜひ試してみてほしい。





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