早速だがクイズを出そう。
「蕩尽」の意味は以下のうちどれ?
- 財産などを使い尽くすこと
- 心を落ち着かせて静かに過ごすこと
- 不正や悪事を徹底的に取り締まること
- 人や物を丁寧に大切に扱うこと
「蕩尽」の読みと意味
音読みで「トウジン」と読む。
意味は以下の通り。
- 財産などを使い尽くすこと。
出典:大辞林
「蕩」には「すっかりなくす」という意味があり、「尽」には「つきる、なくなる」という意味がある。
どちらも「なくなる」という意味を持つ漢字で、意味を重ねた熟語になっている。
ということで、冒頭のクイズの答えは「1」だ。
漢検準1級を受検するなら対義語もチェックしておこう。
「蕩尽」の対義語は「蓄財」だ。
「蕩尽」を使った例文
「カイジはギャンブルにのめり込み、貯金を一気に蕩尽してしまった。」のように使える。
ギャンブルは余裕資金で楽しみたいところだ。
ちなみに公営ギャンブルで一番還元率が高いのは80%の競馬である。
宝くじは50%以下。

「蕩」の字について
「蕩」は漢検準1級相当の漢字。
読み、意味ともに複数あるため、漢検準1級最重要漢字の1つだ。
読み
「蕩」の字には複数の読みがある。
音読み:トウ
訓読み:うご(く)・ほしいまま・あら(う)・はら(う)・とろ(ける)
訓読みはひととおり目を通しておくとよい。
「ほしいまま」は他の漢字に「恣」、「縦」がある。
意味
漢字林で「蕩」を引くと、意味がたくさんある。
- はらいのぞく。あらいのぞく。すっかりなくす。
- ながす。注ぐ。
- うごく。動かす。ゆれる。ゆらす。
- きざす。物が表れ動き始める。
- ほしいまま。みだら。しまりがない。
- とろける。
- 破れる。こわれる。
- 広い。大きい。また、豊か。さかん。
- 平ら。
これすべて覚えるのは正直きつい。
そのため、意味の核が分かる熟語をいくつか押さえておくと効率がよい。
6番目は訓読みで「蕩ける」だ。
他の熟語
「蕩」の字を使った熟語を紹介する。
- 放蕩
- 遊蕩
- 震蕩
意味はすべて大辞林を参照している。
放蕩
- ほしいままに振る舞うこと。酒や女におぼれて身持ちがおさまらないこと。
「彼は放蕩のかぎりを尽し、悪事に身をもちくずした連中の中でももっともたちの悪い男です。」 ー『罪と罰(下)』
遊蕩
- 遊興にふけること。酒や淫事におぼれること。放蕩。
私は遊蕩児ではなく優等生だ。
震蕩
- 激しく揺れ動くこと。激しく振り動かすこと。
「脳震とう」の震蕩だが、「脳震盪」と書くのが一般的。
「尽」の字について
「尽」は漢検4級相当の漢字。
「一網打尽」の四字熟語でよく見るのではないだろうか。
読み
「尽」の字には複数の読みがある。
音読み:ジン
訓読み:つ(くす)・つ(きる)・つ(かす)・すが(れる)・ことごと(く)
意味
漢字林によると「尽」の意味は以下の通り。
意外な意味もある。
- つきる。
- つくす。
- ことごとく。
- つごもり。
「つごもり」とは月の最後の日(月末)を指す言葉だ。
つごもりと読む漢字と言えば、「晦」。
こちらの記事も参照してほしい。

他の熟語
「尽」の字を使った熟語を紹介する。
- 尽力
- 尽善尽美
- 大尽
尽力
- あることをなすために、力をつくすこと。努力すること。ほねおり。
出典:大辞林
ビジネスでは、何かで力を尽くしてくれた相手にお礼を言うとき、「ご尽力に感謝いたします」と使うことがある。
尽善尽美
- すべてにおいて完璧であること。りっぱさと美しさを極めていること。
出典:漢字ペディア
生徒会長は尽善尽美!
大尽
- 財産を多く持っている者。金持ち。富豪。資産家。素封家。
- 特に遊里などで、金を多く使って遊ぶ客。
出典:大辞林
大尽なキャラといえば誰だろうか、鈴木園子だろうか。
「蕩尽」のまとめ
<読み>
トウジン
<意味>
財産などを使い尽くすこと。
<例文>
カイジはギャンブルにのめり込み、貯金を一気に蕩尽してしまった。









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